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- 沿岸地帯の群落
- 乾燥低地帯の群落
- 移行帯の群落
- 湿潤高地帯の群落
- 草原地帯の景観
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海岸地帯には、最前線にマングローブ林、砂浜には砂浜・砂丘植物群落、その背後で塩海風の影響が及ぶ海岸斜面に草本群落がある。
■マングローブ
マングローブには、赤マングローブ( 769, 95, 97 )、白マングローブ (119) 、黒マングローブ (117, 118) 、ボタンマングローブ (120) の 4 種がある。マングローブの背後にはオオハマボウ (121) が生育する。
■砂浜・砂丘植物群落
砂浜・砂丘植物群落 (771) には、砂浜最前線の一年生植物ガラパゴスハマビユの群落 (204) 、続いてソナレシバ群落 (88) やグンバイヒルガオ群落 (103) 、砂丘頂部にはクサトベラ群落 (105) 、砂丘後背地にはソルトブッシュ群落 (182) がある。
■草本群落
海岸斜面 (131) には、ガラパゴスミルスベリヒユ群落 (107, 114) やガラパゴススベリヒユ群落 (109, 111) が生育する。その背後にはソルトブッシュ群落 (182) がある。
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乾燥低地帯のおもな植物群落は、ハシラサボテン群落、ウチワサボテン群落、パロサント林である。
ハシラサボテン群落 (205) は,溶岩塊が地表を被うような立地に発達し,いくらか土壌が混じるとウチワサボテンの群落( 213 )となる。
これらには、多少ともパロサントが混生する。乾燥地帯であっても溶岩が少ない立地では、パロサント群落 (402) となる。パロサントは落葉樹( 140 )で、乾期には落葉し白い樹肌が目立つ (137, 138, 51) 。
これらの群落には,パーキンソニア( 142 ),ガラパゴスクロトン( 156 ),ガラパゴスランタナ( 150 ),ガラパゴスクサトケイソウ( 177 ),ガラパゴスカステラ( 228 ),カキバチシャノキ属( 148 )などが生育している。
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乾燥低地帯から湿潤高地帯への移行地帯では、サボテン類は姿を消し、パロサント優占の群落( 401 )となる。空中湿度は増加し、パロサントの枝先にはサルオガセ類(地衣類)( 264 ),苔類( 265 )、シダ類が着生する。地上にもシダ類が見られるようになる。
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湿潤高地帯には、3つの群落がある。スカレシア群落( 71, 72 ),サンショウ群落 (311) ,ミコニア群落( 584, 310 )である。
移行帯の上方に続く海抜には,固有種スカレシアの森林が発達する( 71, 79 )。その群落の中に生える高木はガラパゴスバンジロウ( 308 )1種のみで、殆どスカレシアの純林となる。林内には、高い空中湿度を反映して枝には蘚苔類が着生し (266) 、低木類( 312, 314, 317 )が生え,地面にはシダ植物( 292 , 295 )が生育し,林縁にはガラパゴストケイソウ( 321 )が生える。
高度に発達したスカレシア林は、過度な乾燥や過度な湿潤と云った環境変動をうけて、一斉に枯死することが知られている(植生遷移.1参照)。
サンタクルス島では,スカレシア林の上方には、かつてはサンショウの1種 (311) の群落が存在していたが、いまは開発されて群落の形では残っていない。そこは着生植物の多い環境である( 341, 322, 324, 348 )。その上方にミコニア群落 (584, 310) がある。植物高 2 メートルの低木で、純群落を形成する。風陰地には木生シダ( 345 )が生育する。ミコニア群落の上方には草原が広がる。
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サンタクルス島の高海抜地(海抜 600〜860 m)では、暖期(雨期)には高温の風が吹いて乾燥し、ガルア期には雲霧が連続して高地を包み過度な湿潤状態になる。このように、過乾燥と過湿潤の両極端な環境変動に耐性を持つ樹種がガラパゴスには存在しないので木本群落は成立せず、そこには草原や湿原が発達している。
草原( 598, 775, 781 )の主要な植物はワラビ( 339 )などシダ類( 789, 338, 346 )とカヤツリグサ科の草本である。風あたりが弱い窪地にはガラパゴス固有の木生シダ( 345 )や低木類( 311, 312, 314 )が生える。
水が停滞する立地では湿地( 793, 794 )があり,またミズゴケ湿原( 798 )が発達し、噴石丘の火口壁にミズゴケが張り付く垂直湿原( 800 )が見られる。
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